ル・コルビュジエ展

海への回帰

先日、六本木ヒルズ森美術館ル・コルビュジエ展に足を運んでみました
http://www.roppongihills.com/jp/events/mam_lecorbusier.html


新宿にて、
森ビルのイベントを複合的に見れるチケットがあったので
それを購入


いざいってきます。


真夏の信じられない日差しと熱さを乗り越え
到着、森美術館


展望スペース
アクアリウム
ル・コルビュジエ


この三つが一度に見れるチケットなので全部堪能してきました
他二つのレポートは次回するっとするとして


ル・コルビュジエ展』


まずこの展覧会の特筆すべき点は、
建築家ル・コルビュジエ展でもなく
画家ル・コルビュジエ展でもなく
建築や絵や、音楽に多大な影響をうけ、与えたル・コルビュジエという人展だと言うすばらしさ


作品を掘り下げるのは当たり前だが、それだけではなく
どんな人だったのか、というあくまで人間にスポットを当てた展示になっていた点だ。


建築に興味がなくても、絵に興味がなくても、
ル・コルビュジエ本人に興味を持てれば楽しめるといった仕様になっている


なかでも、ル・コルビュジエが提唱するモデュロールという尺度によって
建築されたユニテ・ダビタシオンの実寸模型!!!
しかも、実際に中に入ってみる事ができる!!!!
この展示には驚いた、なかなか実際にサイズで体験できるという展示はない。
ここで『モデュロール』という尺度を実際に体験できるのだが、
モデュロール』という尺度の考え方がすばらしく、
人間の大きさをもとに建物の比率を計算していったという学者っぷり!!!!


ル・コルビュジエはこの比率を生涯応用して、肥大化させ建築に取りかかった
その最後の時まで再現されていて、最後の時をすごした家(写真)の実寸模型もあるのだが、
さんざん大きな都市計画をみたあとに、
手の届く範囲の家を終着点として、垣間みるこの人物のおもしろさに敬服します。

『コーラス』

コーラス

やさしい、どこまでもやさしい映画。


ストーリーは、世界的な音楽家である主人公が
母の死を期に田舎に帰る所から始まる。
そこで、かつての同級生に会い、恩師の形見である日記を渡される。
そこから問題児をあずかる更生施設での学園生活の回想に入るつくり。


そこは言うことを聞かない子たちばかりの学校でとにかくやんちゃな毎日
そこに音楽家である教師が舎監としてやってくるんだけど、この先生がほんとにいい演技をしている。
ジェラール・ジュニョという役者らしいのだがどうやら監督もしているらしい。
表情がほんとに豊かで、ユーモラスな人柄、日本でいう西田敏行のような人
笑顔と音楽をやさしさで子供たちに伝えてこころをほぐしていく...


撮影としては、ほんとに落ち着いてしっかりと撮っている印象をうける。
色を抑えて、自然の成り行きにまかして時間が流れる感じをゆっくりとしたカメラワークで見せてくれる。
そして、なんといってもこの監督の演出に感銘をうける。
ほんとに、人間を信じてるというか、好きなんだなぁと思う。
映画をみて、監督がその作品において、人を信じてるか好きなのかというのを考えてしまう僕にとって、この作品は
やさしさに満ちている。かわっていく子供たちをしっかりと見せてくれる。
なかでも、ジャン=バティスト・モニエ(インタビュ-:http://movies.yahoo.co.jp/interview/200504/interview_20050401001.html)演じる天才的な声と感性を持つ少年が必死に悪ぶっているのを時には叱り、褒め、見つめる様はこころ打たれる。
この子の声と歌声はまさに奇跡、美しい。
個人的にはその目、目つきにドキッとした、リバーフェニックスのような美しき反逆児といった感じ。
やはり、見つめるという行為、面と向かって話をする
という、普遍的なこころの交流を描いているのでとても清々しい。
そして、監督の所々でみせるセンスある落ちには脱帽する。


コーラス/http://www.kadokawa-pictures.co.jp/official/chorus/
2004/フランス/93min
Dir:クリストフ・バラティエ DP:カルロ・バリーニ